前回の記事もぜひ一読下さい。
今回は、学校やご家庭にiPadを導入した後に子供たちがネット上で危険な目に合わないよう「機能の制限方法」や「有害サイトフィルタリング」「ウイルス対策」など、注意したい事項をご紹介いたします。
機能制限(ペアレンタルコントロール)
iPadを学校やご自宅に導入する際、運用する上で心配なこととして児童生徒がiPadを「ゲームのように遊び道具」として使ってしまうことではないでしょうか?
機能制限機能を利用すれば、「iPad」や「iPhone」で特定のアプリや機能を制限することができます。
学習目的以外の使い方をしてしまうと、教育面で逆に悪影響を及ぼしてしまうかもしれないツールに様変わりします。
このようなことを防ぐため、iPadには標準で機能制限(ペアレンタルコントロール)を行うことができます。
最初から「iPad」に組み込まれている機能で、もちろん無料!「App Store」からダウンロードも必要ありません。
設定方法
「設定」→「一般」→「機能制限」の順にタップします。
学校で機能制限を利用するケースとして、例えば「アプリケーションの購入を禁止する」という制限項目があります。
この制限を有効にすることで、App Storeが表示されなくなります。
児童生徒が利用するiPadに設定することで、勝手にアプリをインストールすることが出来なくなります。
その他、学校でiPadを利用する際にそれぞれの学校で不要な機能は制限したり、AppleIDアカウントの変更を出来なくするためにアカウントアクセス等も制限できます。
詳しくは、Appleの公式ページをご確認下さい。
https://support.apple.com/ja-jp/HT201304
ここで重要なポイントは、どの機能を制限するのかという部分に注力するのではなく、
「先生の指導で利用制限をするのはどういった操作について?」という点です。
なんでもかんでも機能制限で止めてしまうとiPad本来の良ささえも損なわれ、ゆくゆくはiPad自体が使われていかなくなるでしょう。
機能やアプリによっては、先生監視下の元で学習目的以外では使わせない教育指導方法を確立し必要な時には色々な機能を利用させるといったことの方が効果的です。
有害サイトフィルタリング
アダルトサイトや暴力サイトなど、インターネット上にある無数の有害サイトをブロックするシステムとして有害サイト(WEB)フィルタリングシステムがあります。
学校ではこのようなシステムがすでに導入され、パソコン教室や校務用パソコンではすでに利用されていることが多いですよね。
iPadを子供たちに学校で利用させる場合は、こういったフィルタリングシステムの設定をタブレットパソコンにも適用させ安全にインターネットを閲覧させる必要があります。
多くの場合、適切な校内ネットワーク設定を行うことで簡単にフィルタリングを介したインターネット接続を行うことができます。
しかし、気を付けてほしいことはiPadを学校外に持ち出して利用する場合です。
例えば、至る所に整備されているフリースポットでは簡単に外部のインターネット接続を行うことができ、有害サイトにアクセスすることが可能です。
また、学校内で利用していた場合でも、校内に届いてしまう外部無線LANの電波をキャッチして管理外のインターネット接続をしてしまうこともあるかもしれません。
こういったケースを防ぐために、それぞれの設定項目については機能制限を活用できる場合があります。
また、有害サイトフィルタリング機能を持った有料ブラウザ(safariのようなもの)もありますので
導入時に「学校内だけで使わせるのか」「学校外でも利用する場合がありえるのか」利用用途に合わせて検討をしましょう。
ご家庭でフィルタリングを導入する場合は有料ですが、以下がオススメです。
サービス契約型
https://www.daj.jp/cs/smph/ios/about/
ルータ型
https://www.iodata.jp/product/network/info/tech/filtering.htm

ウイルス対策ソフト
学校のパソコンには必ずといっていいほど、ウイルス対策ソフトが入っていますよね?逆に入ってないパソコンがあれば注意が必要です。
特に「ランサムウェア」等パソコンの破壊行為だけではなく、金銭の要求を求めるウイルスもあるなか「Windows」のパソコンであれば当たり前であったウイルス対策ソフトですが、iPadでも導入が必要なのでしょうか?
実は、iPadを動かしているOS(オペレーティングシステム)「iOS(アイオーエス)」には「ウイルス対策ソフト」は存在しません。
聞きなれたウイルス対策ソフトメーカーがiPad向けに多くのセキュリティ製品を販売していますがその多くは、「不正アプリの検出」や「危険サイトの検知」「盗難紛失対策」など統合的な安全強化機能と思ってください。
例として、ブラウザなどで「ウイルスを検出しました」との表示が出て驚くこともあるかと思いますがこれはほぼ「偽警告」で、ウイルス感染とは無関係に表示されるものだと思われます。
これらは、iPadを開発しているAppleが「ウイルスに感染しにくい」「ウイルス感染による被害を出さない」仕組みを作り上げていることによります。なぜ、このような仕組みが作れるのでしょうか?
その答えは、ウイルスの侵入元であるiPadのインストールアプリはAppleによって厳重に審査されている「App Store」によって管理されているからです。
このようにWindowsに比べて安全だといわれるiPadですが、ウイルス感染しないからといって過信せずセキュリティ意識を常に持ちながらITを活用する心構えは大切なことです。
最後に
ここまでお読み頂きまして誠にありがとうございます。
本記事が、少しでもお役に立てれば幸いです。
