【ICT活用方法】音楽・図画工作・美術・工芸・書道の指導におけるICT活用の考え方【解説/小中高校/文部科学省/特別教科】


【ICT活用方法】音楽・図画工作・美術・工芸・書道の指導におけるICT活用の考え方【解説/小中高校/文部科学省/特別教科】 5 | ICT教育

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音楽・図画工作・美術・工芸・書道の指導においては、表現及び鑑賞の活動を通して感性や創造性を豊かにし生活や社会の中の芸術家芸術文化と豊かに関わる資質・能力を育むことを目指しています。

そして、授業改善の手段として、 ICT を積極的・効果的に活用することが重要です。

また、実際に見る・聴く・触れるなどの身体感覚を働かせて学習する活動と ICT を活用する活動を学習のねらいに応じて教師が見極めて、適切かつ効果的に活用することが重要です。

今回は、文部科学省が作成した「音楽・図画工作・美術・工芸・書道の指導におけるICTの効果的な活用」についてご紹介いたします。

音楽,図画工作,美術,工芸,書道の指導におけるICTの活用について

https://www.mext.go.jp/content/20201028-mxt_jogai01-000010146_007.pdf

小学校音楽科の指導におけるICT活用

小学校音楽科の指導における ICT の活用については、聴覚だけでなく視覚などを働かせながら、音楽表現を工夫したり、音楽を聴き深めたりしていくことができるという ICT の利点を踏まえて、様々な感覚を働かせ、音楽科の学習の特質に合わせた活用を行っていくことが重要です。

【小学校の音楽】ICT活用例

まず、表現の学習における活用例としては「デジタルオーディオレコーダー」や「デジタルビデオカメラ」を利用した、歌や演奏の記録があげられます。

記録した自分たちの歌や演奏を聴いたり見たりして確認し、音楽表現を工夫していくといった活用が考えられます。 ICT 機器が一人一台の環境になれば、マークシートとともに実際の演奏などを記録に残し、音や動画を取り込んだ、学習のポートフォリオとして活用することが考えられるでしょう。

また、「サウンドスペクトログラム」などのソフトウェアによる音の可視化も有効です。これらのソフトウェアを活用することで、音の高さや長さ・音色や強弱などの変化を視覚から捉えることができます。

範唱の歌い方と自分たちの歌い方を音声と画面で比較し、音楽表現を工夫していくことに ICT を活用していくことが考えられます。

音楽作りの学習では、リズムカードを並び替え・反復や変化など工夫して音楽を作る活動での ICT の活用が考えられます。

コンピューターで音を聞いて確かめながら試行錯誤してリズムを作ったり、コンピューターで再生した音楽を手本にして「作ったリズムを手で打つ」といった活用が想定されます。

また、ループするリズムをどう組み合わせるかを考える活動で ICT を活用した例もあります。具体的には、作ったリズムループをコンピューターの画面と音で確かめながら、つなげ方の特徴やその面白さを考えます。

そして鑑賞の学習における例としては、分割された鑑賞曲の音源をグループごとに聞きながら、正しい演奏の順番を考え、音源を並び替える活動で ICT を活用することが考えられます。

画面上の図形を操作して、部分に分けられた音楽を並び替える活動を通して、音楽の構造を視覚的に捉えることにつながります。自分たちが考えた演奏順と、実際の曲の順番を聴き比べる事によって、作曲家が工夫した音楽の良さを感じ取ることにつながっていきます。

さらに、ICT 機器が一人一台の環境になれば、自分が気になったところを何度でも繰り返し聴くことで、より深く音楽の良さを感じ取ることにつながります。

新しい ICT 機器やソフトウェアは、便利な機能が豊富に搭載されたものが多いですが、これらの機能は、必ずしも授業で必要なものばかりではありません。

授業のねらいに応じて、 ICT の多彩な機能の中から厳選して絞り込んで用いるようにし、児童の感覚を十分に働かせたり、思考を活性化したり、工夫を促進したりすることができるようにすることが大切です。

中学校音楽科・高等学校芸術科音楽の指導における ICT の活用

中学校音楽科、高等学校芸術科(音楽)の指導におけるICT活用については、これまでも視聴覚機器を積極的に活用してきました。

これは音楽の学習が鳴り止んだり、演奏が終了したりすると事実上、音響として存在しなくなる音や音楽を対象としていることから必然と言えるでしょう。

近年、多様な機能を備えた ICT 機器やソフトウェアが開発され、音や音楽との関わり方も多様化しています。

こうした機器やソフトウェアを活用することによって、様々な感覚を結びつけて理解を深めたり、主体的に音楽の学習に取り組んだりすることができるよう指導を工夫することが求められています。

音楽の学習における ICT 機器の活用については、例えば「音や音楽を記録したり、記録した音楽を再現したりする」「音や音楽を可視化する」「楽譜等で表した音楽を実際の音で表す」「演奏を聞き返す」など、様々な活用方法があり、目的に応じて効果的に活用していくことが大切です。

【中学校・高等学校の音楽】ICT活用例

歌唱や器楽の学習では、自分の演奏やグループの演奏をタブレット型コンピュータなどで録音・録画し、それを再現して確認しながら、音楽表現を創意工夫することができます。

また、音を図形などで可視化するソフトウェアを活用して、自分の音を目で見て技能習得の過程を確認したり、音高や音量、アーティキュレーションなどをより正確に演奏するための修正の方向性を確認したりすることができます。

著:平井 聡一郎, 著:有山 裕美子, 著:石井 好一, 著:井上 厚史, 著:榎本 昇, 著:黒田 充, 著:澤 栄美, 著:品田 健, 著:神宮司 剛, 著:鈴谷 大輔, 著:須藤 祥代, 著:津下 哲也, 著:辻 さやか, 著:辻 史朗, 著:外所 聖貴, 著:中川 琢雄, 著:中津川 昌弘, 著:中野 優, 著:鍋谷 正尉, 著:西 祐以, 著:平野 修, 著:藤田 武士, 著:星野 尚, 著:前多 昌顕, 著:前田 康裕, 著:益子 直之, 著:向井 崇博, 著:山﨑 怜, 著:吉金 佳能, 著:渡邉 祐子, 監修:平井 聡一郎, 編集:平井 聡一郎
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創作の学習では、楽譜などで表した音楽を実際に演奏して音で確認することがうまくできなかったり、演奏の練習に時間を費やし、創作表現の創意工夫が十分にできないことはしばしばあります。

楽譜作成ソフトや作曲ソフトなどを活用することによって、楽譜などで表した音楽を実際の音で確認することができ、試行錯誤しながら音楽表現を創意工夫することができます。

またこれらのソフトウェアを活用することによって、創作の過程で楽器の音色を変えてみたり、複数の楽器を重ねて音色の変化を試したり、楽器の組み合わせを変化させて音色の変化を試したりすることが容易にでき、生徒が音色に対するより豊かなイメージを持ちながら創作表現を創意工夫することができます。

楽譜等で表した音楽を実際の音で表すことができるようになることで、個人で作った音楽をペアやグループで共有し合い、互いに感想やアドバイスなどを伝え合ったり、全体で共有し、課題やその解決策について考えたりしながら、見通しをもって創作表現を創意工夫することができます。

鑑賞の学習では、タブレット型コンピュータなどの機器を活用して、全体で鑑賞した作品を繰り返し聴いたり、部分を取り出して注意深く聞き返したりすることによって、音楽を形づくっている要素を知覚したり、知覚したことと感じたこととの関わりを確認したりすることができます。

また、知覚したことをペアやグループで共有したり、共有したことを音で確認したりする際にも活用することが出来ます。

一人一台の環境が実現すれば、自分が聞きたい部分を何度でも繰り返し聞くことができ、知覚や感受をより深めることができるようになるでしょう。

これらの事例のように 、ICT 機器の効果的な活用によって、曲想と音楽の構造との関わりについての理解を促したり、自分の声や楽器の音を客観的に捉え、課題に対する気づきを促したり、表したい音楽表現についての思いや意図を持つことを促したりするなど、 ICT 機器を音楽科における知識及び技能・思考力・判断力・表現力等の育成に効果的に活用できるよう工夫することが大切です。

また、高等学校芸術科音楽においては、これらの機器や情報通信ネットワークなどを十分に活用できるよう指導を工夫することによって、どのようにすれば自分の音楽表現を楽しんだり高めたりできるのか、他者と共に音楽活動が楽しめるのか、多様な音楽・音楽文化に触れ、親しんでいけるのか等を、生徒が音楽の授業を通して体験的に学び、卒業後も主体的に生活や社会の中の音や音楽、音楽文化と関わっていく資質・能力を育成することが大切です。

監修:長谷川 慎, 編集:ヤマハ株式会社, その他:吉永 真奈(演奏)
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小学校図画工作科の指導における ICT の活用

図画工作科では、表現及び鑑賞の活動を通して、造形的な見方・考え方を働かせ、生活や社会の中の形や色などと豊かに関わる資質・能力を育成することを目指しています。

そのため、感じたことや想像したことなどを造形的に表す表現や、作品などからその良さや美しさなどを感じ取ったり考えたりし、自分の見方や感じ方を深める鑑賞の学習過程において ICT を活用することが考えられます。

図画工作科で児童が活用する ICT は、主にタブレット型やノート型のコンピュータ・デジタルカメラなどが考えられます。

ICT を活用していく際には、資質・能力の育成と関連付けて活用すること、自分の体を通して様々な対象や事象を心に感じ取るなど、感性や想像力を働かせる場面を大切にして活用すること、発達の段階や経験に応じて適切に活用することなどに留意する必要があります。

また、実際にものに触れたり見たりすることが、図画工作科の資質・能力の育成において重要であることも踏まえ、学習のねらいに応じて必要性を十分に検討し、活用することが大切です。では、実際の活用例を紹介していきます。

【小学校の図画工作科】ICT活用例

造形遊びをする活動において造形的な活動ができそうな場所を探すときに、候補の場所をデジタルカメラやタブレット型端末で撮影し、グループで活動場所を相談する際の資料として使っています。

児童は校庭で透明容器に入れた色水を組み合わせ、様々な活動を工夫して作っていき、作品や自分たちの活動をデジタルカメラやタブレット型端末で撮影しました。撮影した画像を見合いながら、よさや美しさを共有し、写真を撮影することを、さらに新たな発想や構想することのきっかけとしています。

コンピュータで作った動く模様を暗くした場所や空間に映し出しています。

そうして、空間や場所に働きかけながら、造形的な活動を思いつき、どのように活動するかについて考え、活動を工夫して作っています。

編集:日経パソコン
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絵や立体・工作に表す活動での活用例です。ここでは、形や色、コンピュータのの特徴、構成の美しさなどの感じを考えながら 、表現に適した方法を組み合わせて、絵に表す活動しています。

そして、一人一人が形を書いたり、絵を書いたりすることを楽しみながら、色について学習し、動く模様を作り出しています。

児童はタブレット型端末を用いてプログラミングする、段ボールで作る、プログラムを見直す、さらに作り変えるなどしています。このように、プログラミング機能から表したいことをみつけ、形や色、コンピューターの特長、構成の美しさの感じなどを考えながら、表し方を工夫して工作に表す際に活用しています。

あらかじめタブレット型端末などに取り込んでおいた美術作品の画像をテレビやスクリーンに映し出しています。こうすることで、大きな画面で見たり、興味のある部分を拡大して見ることができます。鑑賞する活動において、「思考力・判断力・表現力等」の育成に ICT を効果的に活用しています。

このように、 ICT は表現や鑑賞で使う用具の一つとして扱うことができます。例えば、コンピュータはその特徴を活かして、何度でもやり直したり色を変えたりするなど様々に試しながら表現の可能性を広げていくことが出来ます。

また、作品に関する情報を検索するなど、自分の見方や感じ方を深めていく手がかりにすることもできます。カメラは、自らが発見した身近にある形や色などの良さや美しさや自分たちの活動を記録したり、写真を材料として表現に活用したりすることが可能です。

ICT を様々な場面で活用することができますが、学習のねらいに応じてその必要性を十分検討した上で、活用を進めてください。

著:株式会社電算システム
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中学校美術科・高等学校芸術科(美術、工芸)の指導における ICT 活用

美術・工芸の指導においては、教科や科目の目標の実現に向けて、 ICT を活用する学習活動と、実物を見たり、実際に対象に触れたりするなどして感覚で直接感じとらせる学習活動と、題材のねらいに応じて吟味し、効果的な指導を行うことが重要です。

A表現

「A表現」での学習では、学習効果を高めるために、視聴覚機器などを用いて表現方法を提示するなど 、ICT を活用するとともに、美術や工芸の表現の可能性を広げるために、効果的に写真・ビデオ・コンピュータなどの映像メディアの積極的な活用を図ることが求められます。

映像メディアによる表現は、今後も大きな発展性を秘めており、これらを活用することは表現の幅を広げ、様々な表現の可能性を引き出すために重要であると共に、アイデアを練ったり編集したりするなど、発想や構想の場面でも効果的に活用できるものです。

また、コンピュータによる表現には、その特徴として何度でもやり直しができたり、取り込みや貼り付け、形の自由な変形、配置換え、色彩換えなど、構想の場面での様々な試しが出来たりすることがあります。

ICT の活用では生徒一人ひとりにその良さに気付かせるようにするとともに、それを生かした楽しく独創的な表現をさせることが大切です。

【中学校美術科】ICT活用例

中学校美術科のタブレット型コンピュータを活用したアニメーションの制作です。ここでは、生徒がタブレットのカメラ機能を使って「一コマずつ」撮影を行い、組み合わせて時間の流れを表現すると共に、描いたもの、描いたものと実物の組み合わせ、実物を中心にするなど映像メディア機器の特性を生かして表現をしています。

【高等学校芸術科(美術)】

映像メディアとネットワークを活用した表現の学習活動

地域の商工会と連携して地域のイベントのポスターやフライヤーを、コンピュータを使って製作しています。また、商工会とのやり取りでは、対面で行うだけでなく、メールなどを活用してデザインの検討を行っています。

コンピューターを活用したブックカバーのデザインの制作

紙に描いた絵柄をスキャナーで読み取り、コンピュータに取り込んで文字の部分を、ソフトウェアを使ってレイアウトしています。このように何度でもやり直しができたり、取り込みや貼り付け、形の自由な変形、配置換え、色彩換えをしたりするなど、コンピュータの特質を効果的に活用して表現の活動に取り組ませることが大切です。

B鑑賞

 「B鑑賞」の学習では、実物と直接向かい合い、作品の持つ良さや美しさについて実感を伴いながら鑑賞することが望ましいわけですが、それらが困難な場合には、学習効果を高めるために、コンピュータなどの画像や映像などを使ったり、ネットワークを活用したりして、効果的に鑑賞指導を進めることが大切です。

中学校美術科 タブレットを活用した鑑賞の活動

コンピュータに保存されている画像を用いて、同じ作家の作品を複数鑑賞したり、画面を指で操作して見たい部分を拡大して表示し鑑賞したりするなど、映像メディア機器の特質を効果的に活用して、鑑賞の活動を行っています。

高等学校芸術科(工芸)ネットワークを活用した鑑賞の活動

リアルタイムに発言内容や投票結果を確認できるネットワークサービスを用いて、それぞれの生徒の感じたことや考えたことが画面に表示されることで生徒の発言を共有したり、発言内容を集計したりして、他の生徒の見方や感じ方から自分の見方や感じ方を広げたり深めたりできるようにしています。

新しい学習指導要領

新しい学習指導要領では、美術や工芸は何を学ぶ教科なのかということを明示し、感性や想像力を働かせて造形的な視点を豊かにもち、生活や社会の中の美術や工芸、美術文化や工芸の伝統と文化と豊かに関わる資質・能力を育成することを一層重視しています。

そのため、各題材において、三つの柱で示された育成を目指す資質・能力を明確にし、 ICT を効果的に活用することが大切です。

高等学校芸術科(書道)の指導における ICT活用

「用具・用材の特質・特性を体感したり、実物と直接向き合ったりする学習活動」と 「ICT を活用する学習活動等」「学習内容やその段階に応じて適切に関連付けながら、効果的に指導できるように工夫」することが重要となります。

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【高等学校の書道】ICT活用例

自身の制作過程での運筆の様子を動画撮影

自身で作品を撮影

自身で撮影した画像をクラス全体で共有することにより、意見交換や相互批評を行うことができ、言語活動として「A表現」と「 B鑑賞」の関連を図る上での、効果的な活用例と言えます。

学校現場のネットワーク環境にもよりますが、クラスを超えて学年で共有したり、学内又は学外へ向けた作品発表や他校との作品交流などにも活用することが出来ます。また、クラス全体で画像や動画を共有して意見交換するなどの他にも

撮影した動画や、作品画像をポートフォリオとして記録することにより、自身の制作過程を客観的に捉えたり、自身の表現の工夫とその成果を分析的に捉えたりすることができるようになり、生徒自身で主体的に思考したり、判断したりしながら学習に取り組めるようになります。教員による示範画像についても同様です。

作品の画像や、制作過程の動画を撮影して、「記録・蓄積」し、それを「共有」したり、意見交換や相互批評などのリアルタイムでの「対話・交流」をしたり、ポートフォリオとして、主体的な思考・判断を伴う取り組みへと向かわせたりすることに ICT が効果的に活用されています。

撮影した画像や動画のほか、生徒それぞれの感じ方や捉え方、個々に設定した課題、そこでの工夫やその成果などについての考え方を共有したり、

意見交換や相互批評などの言語活動での意見や考え方を共有したりすることにより、自分とは異なる多くの感じ方や捉え方、考え方に触れさせ、分析的・主体的な学習への取り組みに向かわせるよう ICT が活用されています。

その他インターネットを活用して、生活や社会の中の様々な文字やその表現に触れたり、美術館・博物館などのホームページで名品に触れたりしています。これは「A表現」「B 鑑賞」のどちらの学習にも効果的に活用することができます。

また、硯面の電子顕微鏡の画像のように、直接触れたり見たり味わったりすることができない世界を体験することができるのも ICT の効果的な活用例と言えます。

先に紹介した事例に加え、感じ方や捉え方を他者と共有したり、言語活動での意見や考え方をリアルタイムで共有したりすること、またインターネットを活用して、多様な文字やその表現、直接触れたり見たり味わったりすることができない世界を体験したりすることにより、生徒個々の個性や創造性に応じて主体的に学習に取り組めるようにすることが書道としての ICT の効果的な活用と言えます。

芸術科書道の特性に応じて ICT を効果的に活用することが大切です。

これまで実践されてきた指導に加えて ICT を活用することにより、「ICT の利点を生かした転換」と「書の特性に応じた工夫」を効果的に加えることが重要です。書の特性に関わる指導についても 、ICT を効果的に活用できる一方で、書の特性には ICT を使っての指導では伝わりづらいことがあるのも確かです。

ICT の利点を生かしつつ、従来の指導・学習の方法と併用するなど書の特性に応じた ICT の効果的な活用の工夫が必要です。また、新しい学習指導要領の趣旨を踏まえた上で、三つの柱で示された育成を目指す資質・能力を明確にし、その育成のために ICT を効果的に活用することが大切です。